12月17日付の日本経済新聞の小さな記事に目を引かれました。厚生労働省が16日から予定していた中央社会保険医療協議会(中医協)のインターネット中継が、見送りになったという内容です。
厚労省は、今秋以降、傍聴者が増えているのを受け、混雑解消と議論の透明化の確保を目的に、16日からインターネットで音声中継を開始する考えでした。将来は映像のネット配信に切り替える予定だったそうですが、スタートから頓挫した格好です。
記事は、医師など診療側の委員から慎重な意見が相次いだためとしていますが、今回は、このエピソードから、中医協での議論の難しさと、新聞では触れられていないネット中継頓挫の背景を推測してみたいと思います。
次回改定に向けて中医協では、11月の終わりに診療側と支払い側の双方が意見書を提出し、12月のはじめに、公益委員による以下のような意見書のとりまとめ案が出されました。
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著者プロフィール
竹中郁夫(もなみ法律事務所)●たけなか いくお氏。医師と弁護士双方の視点から、医療訴訟に取り組む。京大法学部、信州大医学部を卒業。1986年に診療所を開設後、97年に札幌市でもなみ法律事務所を開設。

連載の紹介
竹中郁夫の「時流を読む」
医療のリスクマネジメントを考えるには、医療制度などの変化に加え、その背景にある時代の流れを読むことも重要。医師であり弁護士の竹中氏が、医療問題に関する双方向的な意見交換の場としてブログをつづります。
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