日経メディカルのロゴ画像

医療費とクレジットカード払いあれこれ

2008/03/28

 最近の医療ニュースで、京都のある総合病院でこの4月から小売店での買い物や飲食店での飲食で貯めたポイントを医療費の支払い時に充当できるサービスを始めるという記事を見付けました。医療費の支払いをクレジットカードで可能とする医療機関が増えてきたのは聞いていましたが、ついにクレジットカードの利用で得られたポイントを医療費に使える利便性で患者サービスを図ろうという時代になってきたということでしょうか。

 税金や公共料金、医療費などの支払いへのクレジットカード利用題は、2005年あたりからずいぶんと話題になったり、制度改革があったりしました。

 まず国税については、国税通則法第41条が「国税は、これを納付すべき者のために第三者が納付することができる」と定めています。財務省もクレジットカード払いも可能との見解ですが、イータックスというシステムで電子申告、電子納税ができるようになった今でも、銀行や信用金庫などに対する電子納税ができるにとどまっています。

 地方税は、06年5月の地方自治法改正でクレジットカード払いが可能となり、大学病院や公立病院など病院医療費のクレジットカード払いは05年ころから段々と導入が始まりました。そして、いまや冒頭のように、ポイントを使ってのクレジットカード支払いも可能な時代になってきているということになります。

 クレジットカードによる医療費支払いは、病院側にとっては医療費不払いの回避、自動支払機利用による事務省力化などのメリットがあります。患者側にとっても、支払いが簡単で便利、また与信を受けることができるなどのメリットがあり、クレジットカード会社にも利用率向上、メーンカード化などのメリットがあると考えられます。

 しかし、良いことばかりかというと、いろいろと事実上、あるいは法的な問題が生じ得ます。

著者プロフィール

竹中郁夫(もなみ法律事務所)●たけなか いくお氏。医師と弁護士双方の視点から、医療訴訟に取り組む。京大法学部、信州大医学部を卒業。1986年に診療所を開設後、97年に札幌市でもなみ法律事務所を開設。

連載の紹介

竹中郁夫の「時流を読む」
医療のリスクマネジメントを考えるには、医療制度などの変化に加え、その背景にある時代の流れを読むことも重要。医師であり弁護士の竹中氏が、医療問題に関する双方向的な意見交換の場としてブログをつづります。

この記事を読んでいる人におすすめ