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園芸療法士って何ですか?―ガーデニングを医療に活かす

2008/02/26

 先日、旧交を温めた保健師さん、ジョッキ片手に久しぶりのバージョンアップといただいた名刺をながめると、なんと「園芸療法士」という記載が増えています。「これ何なの?」と尋ねると、「難病コーディネーターって仕事のかたわら『疲れた人に癒しのガーデニングを!』ってやってんのよ」とおっしゃいます。

 「音楽療法」、「アロマテラピー」、「スパ」、お薬や手術といった医療手段でない「○○療法」はいろいろと見聞きします。今回は彼女が始めたという園芸療法ってのは何なのかを調べてみました。

 園芸療法というのは、読んで字のごとく、「心や体を病んだ人たちのリハビリテーションとして園芸活動をセラピーとして利用する」というものです。第二次世界大戦後に欧米で始まったようですが、わが国ではまだまだ歴史が浅いのか、園芸療法士というしっかりとした資格はないのはもちろん、いろいろな団体が適宜わがモードで授与するというレベルに見えます。

 インターネットで調べてみると、大学や短期大学が作っている「全国大学実務教育協会」が、学生たちが次のような教育を受けることで「園芸療法士」の資格を付与すると定めています。その理念や資格要件は次の通りです。

 まず園芸療法の教育理念は、「園芸(ガーデニング)を通じて、心身に何らかの障害を持つ人々の機能回復や症状の改善を援助し、また日常的な生活の中にあっても人々の不安や緊張の緩和を促進し、豊かな人間関係の構築と、生活の質(QOL)の向上を目指すための専門的知識と技能を学ぶ」というものです。

 教育内容は園芸科目と医療系科目、必修科目と選択科目というカテゴリーに分かれます。必修科目には専任教員1名以上を配置するのを原則に、必修科目に専任が得られない場合、当分の間、選択科目に1名以上とすることができると、せめて士を名乗るなら「ちゃんとティーチング・スタッフをそろえなさいよ」というように定められています。

 具体的な教科内容は、必修科目が4科目の8単位、「園芸論(講義)2単位」、「園芸療法論(講義)2単位」、「園芸療法実習(実習)2単位」、「ガーデニングI (演習)2単位」です。

著者プロフィール

竹中郁夫(もなみ法律事務所)●たけなか いくお氏。医師と弁護士双方の視点から、医療訴訟に取り組む。京大法学部、信州大医学部を卒業。1986年に診療所を開設後、97年に札幌市でもなみ法律事務所を開設。

連載の紹介

竹中郁夫の「時流を読む」
医療のリスクマネジメントを考えるには、医療制度などの変化に加え、その背景にある時代の流れを読むことも重要。医師であり弁護士の竹中氏が、医療問題に関する双方向的な意見交換の場としてブログをつづります。

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