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スマートフォンを利用した地域医療連携の試み その1
地域連携における情報共有をiPhoneで

2011/06/29
遠矢純一郎

写真1 ある患者のベッドサイドに置いている連絡帳。

 在宅医療では、1人の患者に対して数多くの人間がかかわります。クリニック所属の主治医や看護師のほか、地域の訪問看護師、ケアマネジャー、薬剤師、リハビリ療法士、訪問歯科医師、ヘルパー、病院担当医などです。そういった、複数の職種・事業所の人間と連携を取りつつ医療活動を進めていくことは、患者の安全・安心を確保する上で不可欠な要素です。

 しかしながら、スムーズな連携はなかなか難しいのが現状です。お互いのサービス提供時間が重ならないため、ほとんど顔を合わせることがありません。スタッフ全員がいつも同じ場所にいる病院組織とは異なり、物理的に離れた状況下での十分な情報交換は容易ではありません。

 私のクリニックでの実例を挙げると、在宅患者のベッドサイドに1冊の大学ノート(たいてい表紙に「連絡帳」と誰かが書いている)を置き、それぞれの担当者は後から来る人に伝えたいことを、メモにして残していくという流れでやっています。でもこの方法だと、現場に行かないと内容が分からないという大きなデメリットがあります。

 また、自分たちの事業所でも手書きの記録を残しているので、現場で「連絡帳」に書いたことを、また看護カルテやケア日誌に書き写すという労力が発生します。さらに患者の容体が悪ければ、その状況を書類としてまとめ、FAXなどで医師などに報告する状況も少なくありません。つまり同じ内容の記録を「連絡帳」「看護記録」「医師やケアマネへの報告書」という、3種類に渡って転記する手間が発生しているのです。

連載の紹介

在宅医療にiPhoneを!
在宅医療では、スタッフや患者の間の情報共有や、ITを用いた業務の効率化がとても重要。それを米Apple社スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」を駆使し、スムーズなシステム構築を目指す様子をお伝えします。

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