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跡継ぎになって!と言われたら…

2013/12/24

 先日、先輩に誘われて、眼科の女医さんの集まりに参加してきました。ホテルで行われた勉強会の後は、別室に場所を移しての懇親会でした。発起人の先生が開業医であるため、出席者の7割が開業医の先生方です。その会には、私と仲のいい同期の友人も来ていました。彼女は育児の真っ最中のため、勤務医を辞めています。今は週に2~3回ほどクリニックでアルバイトをしていますので、私と同じフリーターの立場です。

 また、私や一緒にいた友人がアルバイトに行ったことがあるクリニックの院長先生も、何人かいらっしゃいました。定期的な勤務ではなく、院長が学会に出席するときや、お子さんが出産されるとき、親御さんの介護などのときに、たまに代診で行くクリニックです。大学医局の同門の先輩方なので、時々アルバイトの声をかけていただいています。そのうちの1人の先生にご挨拶していると、「最近どうしているの?」と尋ねられました。

引く手あまたの継承候補者
 「相変わらずあちこちでアルバイトしています…」などと答えていると、「ウチのクリニックねぇ、子どもが跡を継がないので、先生、継承開業を考えてみない?」と言われました。その先生のご主人は眼科ではない他の科で開業なさっています。娘さんは既に結婚して家を出ています。息子さんは医者になっているのですが、ご主人の後を継ぐことが決まっているそうです。「私もそろそろラクしたいし…。さかい先生もいつまでもブラブラしていてもねぇ。ウチは医療法人にしているし、徐々に慣れてもらって、ゆくゆくはお譲りするのでどうかしら?」……。

 「どうかしら?」と言われて、私と友人が返答に困っていると、別の開業医の先生数人がこちらに来られて「あらー。そういうお話でしたら、ウチも跡継ぎがいなくて困っているのよ。ウチだったら、さかい先生のご自宅に近いし…。ウチに来て下さったら嬉しいわ」「もう患者さんはついているわけだし、継承開業は楽だわよぉ」。

 ――気づくと私と友人は5人ほどの同じような先輩方に取り囲まれていました。お話を聞いていると、これらのクリニックは個人経営ではなく、医療法人にされているようです。

 私のようにフリーの立場で仕事をしていると、やはり医療法人で開業なさっている先生から、分院の院長にならないか、などというお話をよく頂きます。後で友人がボソッと「いくら譲ってくれるって言ったって、タダじゃないよねぇ」と言うので、「そりゃあ私たちは先生の子どもじゃないんだから、タダじゃないわよー。院長先生には退職金を払ってリタイアしていただくか、私たちが雇われ院長になって先生方に給料を払うとか、そういう形になるんのじゃないのかしらねぇ」と答えたのですが、法律に詳しくない私には、正直よく分かりません。

著者プロフィール

さかい あい(ペンネーム)●アラフォー、独身の女性フリー眼科医。関西在住。十数年の病院勤務後、一身上の都合でフリーに転身、町の眼科クリニックに勤務。仕事は結構忙しいが、オン/オフはっきりした生活をエンジョイ中。

連載の紹介

さかいあいの「今日はどないしはったん?」
関西在住の女性フリー眼科医、さかいあい氏によるエッセイ。日々の診療や患者さんのこと、趣味や楽しみ、気になる事件など、話題てんこ盛りです。ブログタイトルは、さかい氏が診察を始めるときの決まり文句。

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