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LASIKに「No!」な眼科医が意外に多いワケ

2013/05/02

「先生、私の視力はどれくらいですか?」
「矯正視力で両眼とも1.2ですね。よく見えていますよ」
「でも健康診断で0.5って言われたんです」
「あぁ…、裸眼視力はそれくらいですね」
「若い頃は裸眼で2.0だったんです」
「老眼が出てくるご年齢になると、ピントを合わせる調節機能が落ちてくるので、近くだけじゃなく、遠くも見えにくくなることが多いんですよ」
「あぁ…こんなに視力が落ちてしまって…」
「ちゃんと眼鏡をかければ1.2見えているので、ご心配ありませんよ」

診察中、患者さまとよくこのような会話を交わします。久しぶりに眼科を受診した中高年の方に特に多いのですが、私たち眼科医と患者さまとの間で、「視力」に対する考え方が大きく違うことに気づかされます。患者さまにとっての「視力」=「裸眼視力」であるのに対し、私たち眼科医が重視するのはあくまでも「矯正視力」なのです。

これが子供の場合だと、屈折障害・弱視や斜視など他の病気が隠れていることがあるので、私たちも裸眼視力を気にするのですが、成人の患者さまの場合は裸眼視力よりずっと矯正視力を重視します。簡単に言えば、他の疾患が無いことさえきちんと確認できていれば、「眼鏡やコンタクトで見えているなら問題なし」なのです。

著者プロフィール

さかい あい(ペンネーム)●アラフォー、独身の女性フリー眼科医。関西在住。十数年の病院勤務後、一身上の都合でフリーに転身、町の眼科クリニックに勤務。仕事は結構忙しいが、オン/オフはっきりした生活をエンジョイ中。

連載の紹介

さかいあいの「今日はどないしはったん?」
関西在住の女性フリー眼科医、さかいあい氏によるエッセイ。日々の診療や患者さんのこと、趣味や楽しみ、気になる事件など、話題てんこ盛りです。ブログタイトルは、さかい氏が診察を始めるときの決まり文句。

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