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女四十の「サクラサク」

2013/03/07

嬉しいニュースが飛び込んできました。クリニックの受付をしている友人が、40歳にして看護専門学校に合格したのです! 仕事をしながらの受験勉強は大変だったと思うのですが、本当によく頑張りました。

彼女は、私が勤務医だった頃のクラークでした。明るく素直な性格で、誰からも愛される院内の人気者でした。その後、開業したドクターに引き抜かれ、現在の勤務先で働くことになりました。そんな彼女が看護専門学校を受験した背景には、院長からの強い勧めがあったと聞いています。

「万が一、僕がクリニックを続けられなくなってしまっても、君に看護師の資格さえあれば、次の仕事先は確保してあげられる。だから看護師になりなさい。授業料は出してあげるから」と言われたのだそうです。少し前にこのクリニックで働いていた彼女の友人が、やはり勤めながら、放射線技師の資格を取ったことも、少なからず影響を与えたのでしょう。

私がまだ病院で勤務医をしていた頃、病棟のナースステーションで、実習に来ていた看護学校の学生さんから声をかけられたことがあります。ナースと区別するために、看護学生は白衣の上に学校指定のエプロンをしているのですぐ分かります。担当の入院患者さんのことで、何か尋ねたいことがあるのかなと思いました。

「あのぉ、先生」
「はい。なんでしょうか?」
「あぁ。やっぱり…。さかいさん! 私、○○です。お久しぶり!」
最初は誰だか分からなかったのですが、よく見てみると、小学校時代の同級生でした。その当時、お互いに30代半ばでした。
「実は私、離婚してね。女手ひとつで子供を育てないといけなくなっちゃって。それで、この年で看護師になろうと思ったんだよ。やっぱり資格持ってると強いからね」
「わぁ、びっくりした! 勉強大変だけど、必ずナースになってね」
と握手して別れました。

著者プロフィール

さかい あい(ペンネーム)●アラフォー、独身の女性フリー眼科医。関西在住。十数年の病院勤務後、一身上の都合でフリーに転身、町の眼科クリニックに勤務。仕事は結構忙しいが、オン/オフはっきりした生活をエンジョイ中。

連載の紹介

さかいあいの「今日はどないしはったん?」
関西在住の女性フリー眼科医、さかいあい氏によるエッセイ。日々の診療や患者さんのこと、趣味や楽しみ、気になる事件など、話題てんこ盛りです。ブログタイトルは、さかい氏が診察を始めるときの決まり文句。

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