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カラコン、ツケマ女子高生vs.元ボディコン眼科女医

2011/11/30

カラコンツケマせえへんかったら、学校に行かれへん!!」
「あなたまだ若いんだから、お化粧しなくても素顔で可愛いじゃない」

診察室で15分以上は泣き続ける女子高生をなだめながら、「やれやれ・・・」と私は心の中でため息をつきました。診察待ちのカルテの山はどんどん積み上がり、診察室に付いてくれているスタッフも困惑顔です。「カラコン」とはカラーコンタクト、ツケマとは「つけまつげ」のことです。

眼科医になって以来、女性のアイメークに対する思い入れの強さ、というものをひしひしと感じます。二重まぶたを作るために貼るテープ、まぶたの縁にラインを引くアイライン、まつげパーマ、まつげエクステ(自分のまつ毛の上に人工毛を糊で貼る)、つけまつげ・・・などなど。洗顔しても落ちないアートメーク(まゆげやアイラインの入れ墨)をしている方も多く見かけます。

この女子高生のケースでは、量販店で買ったカラコンを入れっぱなしで、一晩中、夜遊びしてしまったそうで、翌朝、激しい両眼の痛みを主訴にお母さまと受診されました。彼女の眼の周りは濃いアイラインと過剰なほどのつけまつげで縁どられています。診察すると、案の定、両眼とも、角膜にひどいびらんがありました。そこでお薬を出すとともに、治癒するまでカラコンとアイメークの禁止を言い渡したところ、彼女は診察室で泣き出した・・・というわけです。

「ウチの娘、こんなに嫌がっているんですけど、どうしましょう?」と母親が口を開きました。親のスネをかじっている高校生の娘には、叱ってでもカラコンを止めさせるのが親じゃないのか・・・と言いたいところでしたが、「私は永遠に止めろと言っているわけではなく、せめて治るまでの数日は我慢してください、と申し上げているんです」と、なんとか不満顔の女子高生(とそのお母さま)にお引き取りいただきました。

著者プロフィール

さかい あい(ペンネーム)●アラフォー、独身の女性フリー眼科医。関西在住。十数年の病院勤務後、一身上の都合でフリーに転身、町の眼科クリニックに勤務。仕事は結構忙しいが、オン/オフはっきりした生活をエンジョイ中。

連載の紹介

さかいあいの「今日はどないしはったん?」
関西在住の女性フリー眼科医、さかいあい氏によるエッセイ。日々の診療や患者さんのこと、趣味や楽しみ、気になる事件など、話題てんこ盛りです。ブログタイトルは、さかい氏が診察を始めるときの決まり文句。

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