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中学校の職業体験で院長の息子が “来院”

2011/11/15

もうすぐ中学生の「職業体験」の季節がやって来ます。

地元の中学2年生が3日間に渡って「指定協力事業所」に通い、職業体験をするという課外活動です。私の勤めるクリニックでは、院長が近くの小学校と中学校の校医をしていることもあり、職業体験の協力事業所として登録されています。…が、中学生には全然、人気がなく、例年1人来るか来ないかという程度です。

中学2年生の生徒さんは事前に、職業体験で行きたい事業所を第3希望まで学校に提出し、それを学校が調整して、誰がどこへ行くのかが決まるそうです。実際クリニックに来た中学生に話を聞いてたところ、人気があるのは「保育所や幼稚園」「ケーキ屋さん」などで、希望する人が多いため抽選になるのだとか。

来たのは院長の息子ただ1人、しかも「第3希望」(笑)
去年このクリニックに職業体験にやってきた中学生は1人だけ。しかも、なんと院長の息子さんでした。わざわざ自分の親のところに来なくても…と思うのですが、孝行息子なのか、第3希望(笑)にここを書いたそうです。

息子さんには早速白衣を着せ、診察室への患者さまの呼び込みや誘導を手伝ってもらいました。慣れない様子で一生懸命働く姿はとても初々しく可愛らしいものでした。実習期間中には手術日もありました。さすがにオペ室に入ってもらうことはできませんが、ガラス張りになっているオペ室の外から、手術を見学してもらうことにしました。

「教育係」の私は、隣で手術の流れを説明したのですが、息子さんは食い入るように、お父さま(院長)の手術する姿を見学していました。

中学2年生、思春期まっさかりの息子さんは、あまりおしゃべりなほうではなく、私が色々と説明しても、反応が薄かったのですが、改めてお父さまの働く姿を目にして、考えるところでもあったのでしょうか、ボソッとつぶやきました。
「オヤジすごいな…」

すかさず私も院長を思い切り援護射撃しました。
「開業医でこれほどの手術件数をなさっているお父さまはとても立派だと思いますよ。色々と新しい手技も取り入れておられますから!」

いつも仕事が忙しく、家族団欒もままならないようですから、ここで息子さんにいいところを見せておかないと。

著者プロフィール

さかい あい(ペンネーム)●アラフォー、独身の女性フリー眼科医。関西在住。十数年の病院勤務後、一身上の都合でフリーに転身、町の眼科クリニックに勤務。仕事は結構忙しいが、オン/オフはっきりした生活をエンジョイ中。

連載の紹介

さかいあいの「今日はどないしはったん?」
関西在住の女性フリー眼科医、さかいあい氏によるエッセイ。日々の診療や患者さんのこと、趣味や楽しみ、気になる事件など、話題てんこ盛りです。ブログタイトルは、さかい氏が診察を始めるときの決まり文句。

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