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「島医者の嫁」のつらさ、楽しさ
藤原 昌平(波照間診療所)

2010/11/15

 どこの田舎に行っても同じ傾向があるのかもしれないが、離島プライバシーの無さは群を抜いている気がする。人口の少なさ、島という閉鎖された空間、数多くの行事などの影響で島民のほぼ全員が顔見知りである。逆に顔を知らない人物が島に長期いると、「あれは誰か?」という話題で盛り上がることになる。

 私自身は人付き合いが好きな方だと自覚しているが「あんたのとこは子供はまだか?」「前の先生もその前の先生も島で子供作っていったぞ!」「あんのとこの嫁は昼の船で石垣に行ったけど妊娠か?」といった言葉が集まりの場などで平気で浴びせかけられた時はさすがに煩わしく感じた。「みんなが酔っぱらって怪我して、夜中に呼び出すから、忙しくていつまでたっても子供ができないんですよ」と軽く返せるようになるまでには随分と時間がかかったものだ。

連載の紹介

離島医師たちのゆいまーる日記
沖縄県の離島診療所で働く、出身県も経験年数もさまざまな10人の医師が、診療だけにとどまらない日々の生活をつづります。「ゆいまーる」とは沖縄方言で相互扶助の意味。「ゆいまーるプロジェクト」は沖縄県の離島で働く医師たちが集う組織です。現在の執筆者は。「こちら
「ゆいまーる日記」が電子書籍になりました

 2009年から3年間、沖縄の離島で働く若い先生方に持ち回りで執筆していただいた「離島医師たちのゆいまーる日記」。連載のうち、選りすぐりの60本を再編集の上、電子書籍にまとめました。離島で1人で働く医師にはどのような役割が求められるのか、休みは取れるのか、家族はどうなるのか、島の人たちとの関係はどうなのか――。現場の話がぎゅっとつまった書籍となっています。

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