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優しい海でおばぁ達と泳ぐ
藤原 昌平(波照間診療所)

2009/08/10
藤原 昌平(波照間診療所)

奥穂高夏山診療所前の風景と筆者

 離島診療所に赴任してから、早いもので3年目になった。赴任当初は1年の予定であったがその魅力に引かれ続け、いつの間にか現在に至っている。何らかの形で自分が感じてきたことを伝えたいと考えていたところに、このブログの話を頂き、受けさせていただいた。まずは第一回目ということで私自身の紹介と簡単に島の紹介をしたい。

 私は2004年に岐阜大学医学部卒業後、沖縄県立中部病院での3年間の研修を終え、2007年4月より沖縄県立八重山病院附属波照間診療所に赴任した。

 学生時代は救急医になることを目指していた。先日某テレビで医療ドラマを見ながら、学生時代に「俺は将来○○先生(ドラマの主人公)のような救急医になる」と言っていたのを思い出した。随分離れた場所に来てしまったなと思わず笑ってしまう。今思い返してみると、大学時代に奥穂高夏山診療所に参加したことが現在の進路を選ぶ最初のきっかけだったかも知れない。

 奥穂高岳夏山診療所は1958年から毎年、夏の登山シーズンに岐阜大が北アルプスの穂高岳に開設している診療所である。医師と看護師、学生で班を編成し、標高約3000m地点の診療所で一定期間診療を行っている。私は4年次と5年次の2回参加したが、当時学生だった私はそこで診療を行う医師の姿を見て、「こういった場所でも一通り診療のできる医師になりたい」と自分の将来像をぼんやりと描いていた。そして、すべての患者に対応する救急医を目指して沖縄県立中部病院の門を叩いた。

連載の紹介

離島医師たちのゆいまーる日記
沖縄県の離島診療所で働く、出身県も経験年数もさまざまな10人の医師が、診療だけにとどまらない日々の生活をつづります。「ゆいまーる」とは沖縄方言で相互扶助の意味。「ゆいまーるプロジェクト」は沖縄県の離島で働く医師たちが集う組織です。現在の執筆者は。「こちら
「ゆいまーる日記」が電子書籍になりました

 2009年から3年間、沖縄の離島で働く若い先生方に持ち回りで執筆していただいた「離島医師たちのゆいまーる日記」。連載のうち、選りすぐりの60本を再編集の上、電子書籍にまとめました。離島で1人で働く医師にはどのような役割が求められるのか、休みは取れるのか、家族はどうなるのか、島の人たちとの関係はどうなのか――。現場の話がぎゅっとつまった書籍となっています。

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