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マスク着用義務がなくなっても続く米国の憂鬱

2022/04/01
緒方さやか

 2022年3月半ばに、カリフォルニア州の学校などでマスク着用の義務がなくなった。2週間以上が経過した今でも、息子も含め多くの生徒はマスクをつけているようだ。つい先日、息子を迎えに行った時に、久しぶりにマスクをつけずに校庭で遊んでいる姿を見かけた。子どもたちがお互いの笑顔を見られるようになったのは、ほほ笑ましいことだ。

 周囲を見回すと、パンデミック前の生活にほぼ戻ったかのような友人・知人もいれば、小さな子どもがいる家では、今も用心してめったに出かけない人も中にはいる。小学校低学年を担当している教師の友人は、マスクをつけていると口の動きを見ることができないことを心配していた。発音もつづりも教えづらく、国語力に影響が出るのではないか、幼い子どもたちの情操教育にも悪影響があるのではないかといった懸念があったという。ようやくマスクなしの教室に戻ることができ、張り切って教壇に立っているらしい。

 ちなみに今も、医療現場や公共交通機関ではマスク着用が義務付けられている。ただ、ハイリスクの病棟以外、フェースシールドを着用しなくてもよくなったことはありがたい。曇り止めのワイプを配布されるようになってからは、眼鏡とフェースシールドの曇りという悩みは解消したが、フェースシールドをつけているとどうしてもお年寄りの患者さんには私の声が聞こえにくいらしく、苦労していたのだ。マスクだけなら、ある程度の大声を出せば通じる。

著者プロフィール

緒方さやか(婦人科・成人科NP)●おがた さやか氏。親の転勤で米国東海岸で育つ。2006年米国イェール大学看護大学院婦人科・成人科ナースプラクティショナー学科卒。現在、カリフォルニア州にある病院の内分泌科で糖尿病の外来診察を行っている。

連載の紹介

緒方さやかの「米国NPの診察日記」
日本でも、ナースプラクティショナー(NP)導入に関する議論が始まった。NPとは何か?その仕事内容は?米国で現役NPとして働く緒方氏が、日常診療のエピソードなどを交えながら、NPの本当の姿を紹介します。

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