
カリフォルニア州にある私の所属する医療センターでは、パンデミックが始まった頃からナース・プラクティショナー(NP)たちが先導して、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者さんたちへの電話外来を行ってきた。私も週に4時間だけ参加している。
ここ5年ほどは糖尿病専門で、呼吸器系の知識も古くなっているのに、良いのだろうか……とためらいながら始めたのだが、いざ参加して見ると、多くのNPや医師たちが専門分野とは関係なく参加していた。本来の業務がおろそかにならないよう、多くの部門で働く医療者たちが少しずつ時間を捻出し合うことで、新型コロナの患者さんたちを支えているのだ。
重い症状があって入院していたものの今は自宅で療養している患者さん。あるいは、いわゆる「軽症」(つらい高熱や咳はあるものの、呼吸などに異常を来していない)の患者さん。こうした患者さんたちに1~7日ごとに電話し、米国疾病予防管理センター(CDC)が定義している「回復」の基準を満たすまででフォローする。その間、薬を処方したり、その患者の担当医と相談しつつ、必要があれば胸部X線検査をオーダーしたりする。