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意外と苦労の多い“自動運転”インスリンポンプ

2019/05/16
緒方さやか

 米国では、Medtronic社が2017年に「ミニメド670G」という新しいインスリンポンプを発売した(写真1)。腹部などに装着したセンサーを用いて皮下組織の間質液中のグルコース濃度を常時測定するリアルタイムCGM(持続血糖測定)「ガーディアン」と連結して、アルゴリズムが患者個人の血糖変動パターンを学習。血糖値が規定の値以下に下がりそうなときにはインスリン注入を止め、血糖値が上昇するときには増やしてくれる。こうした"Hybrid Closed Loop"と呼ばれる最も自動化が進んだポンプとしては、市場で唯一FDAの認可が下りている製品である。

写真1 Medtronic社のミニメド670Gポンプ(中央)と、リアルタイムCGMの機材セット
右上から時計まわりに、(1)注入セット(インスリンを注入するためのチューブを皮膚下に挿入するスタンプ。針内蔵)、(2)シルサーター(リアルタイムCGMのセンサーを皮膚下に挿入するスタンプ。針内蔵)、(3)ポンプにBluetoothでグルコース値を伝えるContour社のモニター、そして(4)リアルタイムCGMのセンサーと、インスリンを注入するチューブを接続する部分。紺色のクッションに乗っている面を腹部などに取り付ける。

著者プロフィール

緒方さやか(婦人科・成人科NP)●おがた さやか氏。親の転勤で米国東海岸で育つ。2006年米国イェール大学看護大学院婦人科・成人科ナースプラクティショナー学科卒。現在、カリフォルニア州にあるカイザー病院の内分泌科で糖尿病の外来診察を行っている。

連載の紹介

緒方さやかの「米国NPの診察日記」
日本でも、ナースプラクティショナー(NP)導入に関する議論が始まった。NPとは何か?その仕事内容は?米国で現役NPとして働く緒方氏が、日常診療のエピソードなどを交えながら、NPの本当の姿を紹介します。

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