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デート中でもこっそりインスリンを注入する方法

2017/10/30
緒方さやか

 1型糖尿病や、膵臓の切除によって糖尿病になった患者さんは、インスリン注射を切らすと糖尿病性ケトアシドーシスに陥る可能性があり、命に関わる。また、2型の糖尿病でも、病態の進んだ患者さんや、コントロールが悪くプライマリケア(かかりつけ)医またはNPから内分泌科へ紹介されてきた患者さんでは、1日に4~5回のインスリン注射を打っていることも多い。こういった患者さんには、インスリンポンプの着用を勧めることがある。ポンプを使用することで、より細やかな血糖値のコントロールを目指すのだ。内分泌科で働くNPや医師は、当然、様々なポンプの性能や使い方にも熟知していなければいけない。

 アメリカでは1型糖尿病の多くが使用し、2型糖尿病にも使用されることもあるインスリンポンプであるが、日本での使用頻度はあまり高くないかもしれない。しかし、今後日本でも普及の進む可能性は十分にあると考えられる。今回はインスリンポンプの使い方のコツをおさらいしてみたい。

 インスリンの注射をしている患者さんならば、24時間持続する基礎インスリンを1日1回打つほか、即効性のある追加インスリンを食事の度に打って、身体に必要なインスリンを補うのが普通である。一方、ポンプの場合は即効性のあるインスリンアスパルト(ノボラピッド)、インスリンリスプロ(ヒューマログ)またはインスリングルリジン(アピドラ)のみを使用し、 皮下脂肪に挿入した細いチューブを通して、随時身体に注入する。ちなみに、かなり稀なことではあるが、インスリン抵抗性が非常に高い2型糖尿病患者では、通常インスリン製剤の5倍濃度(U500)のインスリンをポンプに入れて使用することがある。

 さて、このインスリンポンプ。
 実際はどのような仕組みになっているのだろうか。

著者プロフィール

緒方さやか(婦人科・成人科NP)●おがた さやか氏。親の転勤で米国東海岸で育つ。2006年米国イェール大学看護大学院婦人科・成人科ナースプラクティショナー学科卒。現在、カリフォルニア州にあるカイザー病院の内分泌科で糖尿病の外来診察を行っている。

連載の紹介

緒方さやかの「米国NPの診察日記」
日本でも、ナースプラクティショナー(NP)導入に関する議論が始まった。NPとは何か?その仕事内容は?米国で現役NPとして働く緒方氏が、日常診療のエピソードなどを交えながら、NPの本当の姿を紹介します。

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