今回は大学院を卒業してナースプラクティショナー(NP)になった直後の頃について書こう。私はニューヨークの中でも治安の悪い場所にある地域診療所(community health center)に勤めることにした。職場の隣のデリカテッセンに泥棒が入ってテレホンカードなどがごっそり盗まれたこともあったし、向かいの薬局は、“余ったモルヒネ系の薬を持っていくと買い取ってくれる”といういかがわしい噂が立っていた。少々危険な一角である。
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著者プロフィール
緒方さやか(婦人科・成人科NP)●おがた さやか氏。親の転勤で米国東海岸で育つ。2006年米国イェール大学看護大学院婦人科・成人科ナースプラクティショナー学科卒。現在、カリフォルニア州にある病院の内分泌科で糖尿病の外来診察を行っている。

連載の紹介
緒方さやかの「米国NPの診察日記」
日本でも、ナースプラクティショナー(NP)導入に関する議論が始まった。NPとは何か?その仕事内容は?米国で現役NPとして働く緒方氏が、日常診療のエピソードなどを交えながら、NPの本当の姿を紹介します。
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