オーダーメイド医療は未来の医療か、というと決してそうではありません。一例を挙げますと、輸血は、血液型という遺伝学的な要因に基づき、何十年にもわたってオーダーメイド医療が行われています。当然ながら血液型は、ABO型だけでなくRh型をはじめ多くの要因に規定されています。輸血において、これらの血液型分類が科学的になされた意義の大きさを否定する人はいないでしょう。
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著者プロフィール
中村祐輔(東大医科学研究所教授)なかむら ゆうすけ氏 阪大医学部を卒業し、大阪府立病院、市立堺病院などで外科医として勤務。臨床の現場で生まれた「なぜ正常細胞が癌化するのか?」という疑問を解くべく渡米、染色体地図作りに貢献。91年に大腸癌の癌抑制遺伝子を発見。95年より現職。

連載の紹介
中村祐輔の「Let's 個の医療」
患者の直面する問題を解くことこそ医学研究”をモットーとする中村氏が、急速に進展するオーダーメイド医療、世界に取り残されつつある日本の実情などを、気の向くままに紹介していくブログです。遺伝子診断をはじめ、臨床現場に普及し始めた「個の医療」の今をお届けします。
この連載のバックナンバー
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2007/03/29
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2007/03/20
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2007/03/13
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2007/03/06
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2007/02/21