日経メディカルのロゴ画像

「天地人」景勝と兼続に見る理想の上下関係

2009/09/04

 NHK大河ドラマ「天地人」。上杉謙信の跡を継いだ景勝の家臣でありながら、豊臣秀吉、徳川家康らを魅了し、また、両者に最も恐れられた男。「義と愛」に満ちた武将・直江兼続の一生を描いた作品です。

 NHK大河ドラマは、歴史上の人物を主人公として、毎年1年間をかけて放送される人気の高い番組です。私は毎年楽しみにしている方ではありませんが、今回の「天地人」にはハマっています。特に第26話「関白を叱る」(6月28日放送)は、本ブログのメーンテーマである「上司と部下の関係」にも深くかかわる内容だったため、特に興味深く拝見しました。

 時は戦国時代末期、豊臣秀吉が天下を統一し、大阪城でいわゆる天下人としてその地位を不動のものにしていたころです。景勝は、兼続と共に約4000人の家来を引き連れて越後から上洛し、秀吉に挨拶に出向きました。

 秀吉は兼続をたいそう気に入り、自分の家来にしようと企みます。秀吉は景勝と兼続を大坂城で開かれる茶会に誘い、そこで兼続に自らの家臣になるように迫ります。しかし、兼続は秀吉の誘いを頑として拒みます。そんな主従の関係を見ても秀吉は、満座の中、兼続の前に「自分の家来になれ!」と砂金を山のように積み上げますが、兼続は自らの主は景勝以外にいないとその誘いを突っぱねるのです。

刀を突きつけられても「義」を通した兼続
 首を縦に振らない兼続を前に、秀吉は刀を首筋に添えますが、兼続の決意は変わりません。自分の首一つで話が収まるなら、それで構わないという覚悟なのです。前日、こういう事態になることを予想した景勝は兼続に、「明日は自分の好きにしなさい。責任は俺が取る」と言い渡していました。それだけに兼続も、秀吉に対し、自分の決意を臆せず伝えられたのでしょう。

著者プロフィール

緑山草太(ペーンネーム)●みどりやま そうた氏。消化器外科医。1988年、東京の医科大学を卒業。2000年、栃木県の国立病院の外科部長。2004年に再び東京の大学病院に戻り、医局長を務める。

連載の紹介

緑山草太の「僕ら、中間管理職」
良い診療も良い経営も、成否のかぎを握るのは中間管理職。辛くとも楽しいこの職務は、組織の要。「良い結果は健全な組織から生まれる」と話す緑山氏が、健全な組織を作るための上司の心得を紹介します。

この記事を読んでいる人におすすめ