Sublingual Immunotherapy(SLIT)は、舌下免疫療法と訳せばよいだろうか? このSLITのアレルギー性鼻炎への有効性と安全性は報告されているが、喘息ではまだ議論の途上とのこと。そのメタアナリシス報告。
Metaanalysis of the Efficacy of Sublingual Immunotherapy in the Treatment of Allergic Asthma in Pediatric Patients, 3 to 18 Years of Age
(Chest 2008;133:599-609)
喘息小児におけるSLITのランダム化二重盲検試験をメタアナリシス。
プライマリアウトカム(症状スコア、rescue medicationの使用など)の効果は標準化平均差(SMD)で算出。
検索された73本の論文中、セレクションのクライテリアを満たしたのは9本で、いずれも1990年以降に発表されたものだった。解析対象となった研究の患者総数は441人で、232人がSLITを受け、209人はプラセボだった。
各研究のスコアリングシステムがさまざまなので、解析の結果も多様なものとなった。
全体的には、症状(SMD=-1.14、95%CI : -2.10 ~ -0.18、P=0.02) 、rescue medicationの使用(SMD=-1.63、95%CI : -2.83 ~ -0.44、P=0.007) ともに、SLITによる有意な減少が認められた。