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COPD運動療法:片足運動トレーニングが両足より有効

2008/02/15

 Wii Fitで片足バランスなんかをすると大変疲れるので、赤字の部分などホントかな? と思うのだが、「重症COPD患者のほとんどは呼吸困難による制限を受け、低負荷の運動を余儀なくされているのが現状である。そのため、トレーニング中の患者さえ最大酸素摂取量が増えるとは限らない。負荷を両足運動の半分にした片足運動は、筋肉への負荷は同等に呼吸負荷を減らして、運動能力を増加させられるはずである」という…。

 COPD安定期患者に対し、片足運動トレーニングが両足トレーニングに比べて好気的運動能力を増加させるかどうかの研究

Effects of One-Legged Exercise Training of Patients With COPD
(Chest. 2008;133:370-376)

18人のCOPD患者(平均FEV1 38±17%)を対象に、漸増負荷試験を行った後、ランダム化して2群に分けた。
自転車(エルゴメーター)を30分、週3日、7週間行う。
両足で運動するグループ(n=9)はサイクリング運動を30分継続し、片足で運動するグループ(n=9)は1足ずつ交互に15分ずつサイクリング運動をした。
強度は最大耐容能とし、トレーニングを重ねるにつれて増加した。

両群ともトレーニング強度は増加し(p<0.001)、総運動量も増加した(p<0.001)。

トレーニング後、片足トレーニング群の最大酸素摂取量の増加分(0.189 L/min、信頼区間0.089-0.290 L/min、p<0.001) は、両足トレーニング群(0.006 L/min、0.095-0.106 L/min、p = 0.91)よりも大きかった。

この結果に伴い、片足トレーニング群ではピーク換気量が増え(4.4 L/min、1.8-7.1 L/min、p < 0.01) 、 submaximal負荷試験における心拍数は減少し(p<0.05)、呼吸数も減少した(p<0.05)。

著者プロフィール

牧瀬洋一(牧瀬内科クリニック院長)●まきせ よういち氏。1984年鹿児島大卒後、同大第一内科入局。大隅鹿屋病院などを経て、95年牧瀬内科クリニック(鹿児島県大崎町)開業。98年に有床診化(19床)。

連載の紹介

牧瀬洋一の「内科開業医のお勉強日記」
内科開業医として、呼吸器を中心に地域の患者を幅広く診察している牧瀬氏。JAMA、Lancet、NEJM、BMJをはじめ、主要論文誌をインターネットで読むのが日課。興味を引かれた論文を、牧瀬氏が紹介します。

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