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アスピリン“抵抗性”では抗血小板治療の効果は低い

2008/02/04

 early releaseとして出ていたのは知っていたが、何か気が乗らなかったので、読まずに放置していた。

 アスピリン治療で、なぜ特定の患者に治療ベネフィットがないのか。そのような患者はいかにして同定できるのかを主題に、システマティックレビューとメタ解析を行った研究。結論から言えば…アスピリンに抵抗性の人にアスピリンを使用しても無駄だから、ちゃんと検査して治療開始しましょうという話。

 アスピリンをより多く必要とする患者の中には、血小板機能の阻害や血小板トロンボキサンA2合成を阻害するといった、ほかの抗血小板薬を必要とする者もいるだろう。

 ベネフィットが確認されているアスピリン治療法でも効果がない人たちを、アスピリン“resistant”と呼んでいる。それに対し、アスピリン治療で期待された反応がある人はアスピリン “sensitive”と書いている(アスピリン不耐症とか過敏症などと非常に紛らわしいので、呼び方を変えた方がよいと思うのだが…)

 アスピリンsensitiveとアスピリンresistantは、臨床的アウトカムを確認する以前に血小板機能で分類し、アスピリンにより期待される反応が血小板にあればアスピリンsensitive、ない場合をアスピリンresistantとした。

 全血血小板機能試験とは、例えば

・platelet function analyser 100 test (Dade Behring, Deerfield, IL, USA)
 shear stressで、血小板の活性を測定。すなわち膜をコートした血小板アゴニストをin vitroでつくりあげ、粘着・閉塞を測定する。

・light transmission platelet rich plasma platelet function tests
 Light transmission aggregometry measures the increase in light transmitted through a suspension of platelet rich plasma exposed to various agonists.

・出血時間(platelet haemostasis機能の測定として)
 Surgicutt II (ITC Commercial Group, Edison, NJ, USA)は血小板依存の止血能測定と考えられている。

著者プロフィール

牧瀬洋一(牧瀬内科クリニック院長)●まきせ よういち氏。1984年鹿児島大卒後、同大第一内科入局。大隅鹿屋病院などを経て、95年牧瀬内科クリニック(鹿児島県大崎町)開業。98年に有床診化(19床)。

連載の紹介

牧瀬洋一の「内科開業医のお勉強日記」
内科開業医として、呼吸器を中心に地域の患者を幅広く診察している牧瀬氏。JAMA、Lancet、NEJM、BMJをはじめ、主要論文誌をインターネットで読むのが日課。興味を引かれた論文を、牧瀬氏が紹介します。

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