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筋ストレッチは運動後遅発性筋肉痛を減らさない

2007/11/04

 結論としては、若年成人では、筋ストレッチは遅発性の筋肉痛を減少させないとのこと。

 年を取るほど、delayed onset muscle soreness(DOMS)って、実感してしまう。運動直後には平気だが、翌日どころか、2日後3日後にやってくる筋肉痛。

 その筋肉痛に、ストレッチはさほど有効ではなさそうだ。

Stretching to prevent or reduce muscle soreness after exercise.
Cochrane Database of Systematic Reviews 2007 Issue 4

delayed-onset muscle soreness (DOMS)の予防治療のため運動前、あるいは後のストレッチのランダム化、疑似ランダム化トライアル。

10の研究のうち、9つで標準運動プロトコールで行われ、1つはフットボール後における運動後ストレッチ。すべての患者は若年成人。3つの研究は運動前ストレッチで、7つは運動後ストレッチ。2つの研究では、運動後、2時間以上の間隔を空けて繰り返し行った。

単一セッションのストレッチング時間は40~600秒。

すべての研究は10~30例程度の小規模なもので、質には疑問が残る研究である。

個々の研究のストレッチングの効果は非常に少なく、研究間での結果の一致性は高い。

運動前ストレッチでは、運動後1日目の平均疼痛減少は、100ポイントスケールで0.5(95%信頼区間:-11.3~10.3、3研究)と推定。運動後ストレッチでは、運動後1日にて100ポイントスケールで平均1.0(95%信頼区間:-6.9~4.8、4研究)。運動後半日から3日の間、同様な効果であった。

著者プロフィール

牧瀬洋一(牧瀬内科クリニック院長)●まきせ よういち氏。1984年鹿児島大卒後、同大第一内科入局。大隅鹿屋病院などを経て、95年牧瀬内科クリニック(鹿児島県大崎町)開業。98年に有床診化(19床)。

連載の紹介

牧瀬洋一の「内科開業医のお勉強日記」
内科開業医として、呼吸器を中心に地域の患者を幅広く診察している牧瀬氏。JAMA、Lancet、NEJM、BMJをはじめ、主要論文誌をインターネットで読むのが日課。興味を引かれた論文を、牧瀬氏が紹介します。

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