『Harry Potter』に描かれている頭痛シーンについて、Dr.Fred SheftellとDr.Timothy Steinerが検討した論文があった。
◆Harry Potter and the Curse of HeadacheThe Journal of Head and Face Pain.2007;7911-916.
片頭痛は、子供や思春期にコモンな疾患である。若い男の子の魔法使いでも、片頭痛により行動制限を受ける。
JK RowlingのシナリオにあるHarry Potterの片頭痛を記載し、それを分類。
残念なことに、著者らを含めわれわれは、頭痛分類の魔法界に詳しくないため、ICHD-II(International Classification of Headache Disorders, 2nd edition)という、Muggle(魔法を使えないものたち=普通の人間)を適用した。
Harryの頭痛は再発性であり、基本的なステレオタイプに準じており、場所も一定だが、6年の間に進行傾向を示すものであった。成長とともに、症状の範囲が多彩になっている。
通常はあり得ない特徴も見られるが、片頭痛のICHD-II基準に一つを除いてすべて合致しており、“1.6 Probable migraine(片頭痛)”と判断している。