メタボリックシンドロームの概念が検診に組み込まれつつある。検診に入るということは、後天的な是正、つまり生活習慣などによる是正が可能という判断があるからであろう。
しかし、このメタボリックシンドロームに関して、先天的な要因を示唆する報告がある。好気的運動能力そのものが、心血管リスクとなる可能性を示唆する研究が発表されている。
11世代以降、メタボリックシンドロームを構成する心血管リスク要因を持つ、好気的運動能力の低いラット系を確立。このラットは、好気的運動能力の減少は、骨格筋内の、ミトコンドリアの biogenesisの要求するtranscription factor総量を減少し、酸化酵素の総量が減少。ミトコンドリア機能の障害は、心血管・代謝疾患のfitnessの減少と関連(Science21.2005;307:418-420)。