卒後3年目に働くことになった(日本の)病院の救急科は、常勤医は私、同期、部長の3人のみという小所帯でした。その病院を私が去る頃には10人近くにまで拡大していましたが、科全体としての動きは何となくスローになったように感じられました。自分の気持ちも緩んで自己嫌悪に陥っていた時期でもあり、「卒後5年目とは、このように感じる時期なのか」と、そのときは勝手に納得していましたが…。
医療組織や医療チームの規模が大きくなったとき、そのメンバーのパフォーマンスにはどのような影響があるのでしょうか? チーム競技である「駅伝」も引き合いに出しながら、考えてみたいと思います。
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著者プロフィール
渡瀬 剛人
ワシントン大学救急医学領域ハーバービュー・メディカルセンターAttending Physician
父親の仕事の都合でニューヨークに生まれ、以後はヨーロッパを転々。2003年名古屋大卒業時には、下手だった日本語もそれなりに上達。愛知県内の病院を経て、07年にOregon Health and Science University(OHSU)の救急レジデントとして渡米し、レジデンシーとadministrative fellowshipを修了(MBAは13年夏修了予定)。12年よりUniversity of Washingtonの救急スタッフとなり、ERの質管理や効率化にかかわる。若手救急医グループ(EMAlliance)を通じ、将来は日本の救急医療に貢献したいと考えている。ボルダリング、スキー、家庭菜園、熱帯魚、自ビール作り、赤ん坊と戯れるなど、オフは多忙。

この連載のバックナンバー
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