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研修マッチングのスクランブル、勝負を分ける1時間

2011/11/25
高橋孝志

 最終回となる今回は、マッチングの実際を中心に、メディカルスクール最終学年の1年間について書きたいと思います。

実質的な卒業は3月中旬のマッチング
 メディカルスクールによって講義や病院実習の年間カリキュラムは異なりますが、基本的な構成は共通しており、前半の2年間は講義中心の基礎、後半の2年間は病院での臨床実習が中心になります。私が通ったメディカルスクールでは、3年生次には内科・外科・小児科といった臨床の基礎となる決まった科を回ることになっていて、自分の希望で選択できる科は1つだけでした。どの学生もほぼ同じ科を回ってきただけあって、3年生の終わりの段階で、皆の知識や経験はほぼ同じようなレベルになります。

 4年生になると、自分で選択できる科の数がぐっと増え、実習を通して身につける知識や経験に大きな差が生じてくるようになります。例えば、外科医になろうと決めた友人は、空いた時間があれば結紮の練習に勤しんでいました。

 ステレオタイプな分類かもしれませんが、普段から大胆な性格の友人は外科、物事の細かいところに気がつく友人は内科というように、個人の性格と志望する科との間には関連があったように思います。ちなみに、放射線科を希望していた私は、もともとコンピューターやテクノロジーに非常に興味がありました。

 卒業式は5月に行われますが、実質的な卒業は3月中旬のマッチングだと思います。マッチングとは、医学生が希望する研修先と、研修医を受け入れる病院プログラム側の希望を、コンピューターを使ってマッチさせるシステムです。医学生の希望が最優先されるようにプログラムが組まれています。結果は、3月中旬に一斉に発表されます。具体的なマッチングの処理手順はNRMPNational Residency Matching Program)のウェブサイトで公表されていますが、参考までに簡単なサンプルを作ってみました(図)。

著者プロフィール

高橋 孝志

ミネソタ大学放射線科研修医

ワシントン州ワシントン大学で電気工学科学士および修士を取得。2008年にウィスコンシン医科大学を卒業後、ミネソタ州Hennepin County MedicalCenterにて、スーパーローテーション方式である Transitional Yearインターンとして勤務。2009年7月より現職。

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