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悩める医学生を救え!―メディカルスクールのサポートサービス(後編)

2010/08/25
高橋孝志

 前回に引き続き、学生がメディカルスクールでの学習生活を円滑に送れるようにするサポートサービスを紹介します。

メンター・プログラムMentor Program
 メディカルスクールの1年生次と2年生次に行われるメンター・プログラムは、3年生次から始まる臨床実習に備えるプログラムで、これ自体が授業の一つとなっています。メンターになるのは外部の臨床医です。学生は学校が決めた自分のメンターに会い、決められた回数を実際の臨床現場でshadowします。

 この“shadow”を日本語に訳すのは非常に難しいのですが、まさに言葉通り医師の「影」となって後ろをくっ付いて回るという意味で、アメリカではけっこう頻繁に使われます。成績は基本的に合格か不合格かのみで付けられるため、細かい成績を気にすることなく、分からないことを臨床医にどんどん質問できるよい機会でした。

 ちなみに、私のメンターは郊外のクリニックに勤務している家庭医でした。メンターと一緒にクリニックの診察室に入って診察を間近で見学させてもらい、例えば心臓を聴診していて特有の症状が見付かれば、患者の了承を得て私も聴診させてもらう機会がありました。また、再診の患者の場合には、先に私一人で診察室に入り、問診を行ってからメンターに報告することもありました。ただし、本当の臨床のクラスではないため、あくまでも予備問診としての扱いで、カルテへの記載は行いません。

ファイナンシャル・エイド・サービスFinancial Aid Service
 以前にも紹介しましたが、高額な学費や生活費を必要とするのにアルバイトをする暇がないメディカルスクールの学生が、経済的な心配をせずに勉強に打ち込めるようにサポートする学生ローンです。各年度の始まりに、学校側が用意した書類にサインするだけで、学生ローンを利用できます。中には、学期末になってローンの範囲内だけでやりくりすることがどうしてもできなくなった学生も数人いましたが、そういった場合にも即座に対応してくれるようです。

著者プロフィール

高橋 孝志

ミネソタ大学放射線科研修医

ワシントン州ワシントン大学で電気工学科学士および修士を取得。2008年にウィスコンシン医科大学を卒業後、ミネソタ州Hennepin County MedicalCenterにて、スーパーローテーション方式である Transitional Yearインターンとして勤務。2009年7月より現職。

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