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巨大津波に飲み込まれなかった医療施設

2011/09/22
河合達郎
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 岩手県大船渡市の北に吉浜(よしはま)という小さな村があります。三陸沿岸のほかの地域と同様に、昔からたびたび津波の被害に遭ってきましたが、明治三陸大津波を経験した村長たちが未来のことを考え、住居を高さ20m以上の高地に移転することを強く推進したとのことです。子孫たちも祖先の教えを固く守り、平地であっても低地には決して家を建てず、水田として活用しました。そのおかげで、1933(昭和8)年の三陸大津波や、1960(昭和35)年のチリ地震津波でも被害は少なく、今年3月の東日本大震災でも1人の行方不明者を出しただけにとどまりました。

著者プロフィール

河合 達郎

マサチューセッツ総合病院移植外科/ハーバード大学医学部外科教授

1981 年に日本大学医学部を卒業後、外科と臓器不全治療そして免疫学が交錯する移植外科に惹かれ、腎移植と透析医療のパイオニアであった太田和夫教授が主宰する東京女子医科大学腎臓病総合医療センター外科に入局する。91年にマサチューセッツ総合病院(MGH)移植外科にリサーチフェローとして留学し、A. B. Cosimi、David Sachs 両教授の下で3年間、移植免疫の研究に従事。94年に帰国、96年に東京女子医大第3外科准教授。97年に移植臓器の免疫寛容誘導を臨床で実現するために再渡米。アメリカ医師免許取得後、MGHの臨床スタッフとなり、2002年から臨床腎移植での免疫寛容誘導のための治験を開始した。薬のいらない臓器移植(免疫寛容)を標準的な治療とすることをライフワークとしている。08年にハーバード大学准教授、12年にMGH移植外科A. B. Cosimi Endowed Chair、15年より現職。 趣味は柔道(4段)。

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