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国全体の処方の75%がジェネリック!
ジェネリックがある医薬品では件数ベースで87%

2014/11/07
馬場恒春

図1 ドイツ市場でジェネリック医薬品が占める割合 IGES-Berechnungen nach NVIのデータに基づき、ドイツの公的疾病保険患者における割合を示した。

 ドイツの医薬分業は有名だと思います。その徹底ぶりは日本から来たばかりだった頃の私にとっては戸惑うほどで、例えば予防接種ワクチンなども患者自身が医師の処方箋を受け取って薬局から購入し、再び医師のところへ持参して接種してもらいます(異なる開業医に持参してもOK)。もちろん、あらかじめ開業医院(プラクシス:Praxis)で薬局から購入して備えておくことも可能ですが、保存管理の手間なども考えるとドイツのやり方は合理的な一面もあります。

 実は、ドイツの医薬品については、医薬分業のほかにもあまり知られていない特徴がいくつかあります。一つはジェネリック医薬品(Generika)の普及、もう一つは植物系医薬品(Phytotherapie)の位置付けです。

なぜ、ジェネリック医薬品が普及したのか
 私がドイツに来てまず気付いたのは、ジェネリック薬の多さです。というか、日常診療で用いる薬剤の大部分がジェネリックであると言った方が正しいでしょう。Pro Generika(2004年に設立されたジェネリックの製薬会社16社で作る団体)の資料[1]によると、公的疾病保険(「公的保険と民間保険が共存すると…」参照)患者への処方件数(2013年)の75%がジェネリック薬です。これは売上金額ベースで見ると医薬品全体の23%に当たります。

 しかし、オリジナル薬とジェネリック薬が併存する医薬品だけを見ると、なんと処方件数の87%をジェネリック薬が占め、売上金額ベースでも75%を占めることになります。同じ成分のジェネリック薬があれば、ジェネリック薬が好んで処方されている現状が分かります。売上金額の比率が処方件数よりも低くなるのは、ジェネリック薬の価格が低いためです。

著者プロフィール

馬場 恒春

ノイゲバウア‐馬場内科クリニック(デュッセルドルフ)

1971年、カリフォルニア州へAFS交換留学。1978年、弘前大学卒業。弘前大学、ドイツのハインリヒハイネ大学(フンボルト基金研究員)、国立国際医療センター臨床研究部(流動研究員)、リューベック大学(フンボルト基金研究員)、東京大学、北里大学、福島県立医科大学の各研究室でお世話になった後、2003年に渡独。現在はデュッセルドルフ市内のノイゲバウア馬場内科クリニックに勤務。専門は内科一般。趣味はサッカー応援、大相撲観戦。

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