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オバマの医療改革を臨床現場はどう見ているか

2010/07/12
神保真人

「ビッグハウス」でオバマ大統領の登場を今や遅しと待つ観衆(推定8万人以上)。

 私が勤務するミシガン大学名物の一つに、大学専用の巨大なアメフト競技場(通称ビッグハウス)があります。チーム自体は、ここ2年間低迷していますが、秋のホームゲームともなると、10万人強の観衆で競技場がぎゅうぎゅう詰めになります。アメフト観戦は好きだけど人込みが苦手な私は、専らテレビ観戦に徹し、こちらに移って6年間、一度も競技場に出向いたことはありませんでした。

 しかし その“記録”も、今年の5月3日をもって終止符を打ちました。ただし、フットボール観戦ではありません。毎年この時期に競技場で行なわれるミシガン大学の卒業式、いや正確には式典の主賓であるオバマ大統領を見に行ったのです。

 当日は、雷雨の中で2時間の行列、午前7時半にやっと入場、さらに待つこと3時間半。何本もの旗を掲げた大学の関係者がようやく入場後、「Hail to the Chief」(大統領入場を知らせる公式曲)が流れ、ミシガン大学のローブに身を包んだオバマがさっそうと入場すると、推定8万人以上の観客は総立ちで大拍手。もちろん私もその中の1人で、観客席の中では最も演説ステージに近かったことが幸いし、オバマの横顔をしっかりと拝むことができました。

 久しぶりの大感激でした。何せ、2008年の大統領選挙以前、民主党代表選挙のときからテレビにかじり付いてオバマを応援してきた身です。選挙支援のために当然のごとくオバマ陣営に寄付までして、一時などはオバマに投票するために、ズルズル引き延ばしていたアメリカ市民権を取ってしまおうかと真剣に考えたほどです(結局そちらの方は、またもや無期延期になってしまいましたが)。私がこれほどまでにオバマに入れ込んでいるのは、彼のバイカルチュラルな生い立ちに強く共鳴したからでしょう。

著者プロフィール

神保 真人

ミシガン大学家庭医療科准教授

8歳から18歳までアメリカで過ごす。帰国後、慶應義塾大学医学部に帰国子女入学者第1期生として入学。1985年同大学卒業後、同大学病院内科に入局。93年渡米。96年ペンシルバニア州トーマスジェファーソン大学病院にて、家庭医学レジデントプログラム(最終年度はチーフレジデント)を修了。その後3年間ノースカロライナの医療過疎地域にて臨床に従事し、99年に再びトーマス・ジェファーソン大学へ(家庭医療科助教授)。04年にミシガン大学からリクルートされ、現在に至る。

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