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ソトロビマブがオミクロンBA.2に効かない疑惑?

2022/02/25
倉原優(近畿中央呼吸器センター)

 ようやく新規陽性者数のピークを越えた感じがする新型コロナウイルス感染症(COVID-19)第6波。ただ当院も含めて、コロナ病棟では入院患者数が多い状態が続いています。入院患者が増えてくると、時折、COVID-19治療薬がうまく“回らない”事態が生じます。

 モルヌピラビル(商品名ラゲブリオ)とソトロビマブ(ゼビュディ)は、基本的に院内在庫がそれぞれ3本(3人分)で、一度に多くの患者さんが入院すると、治療薬の奪い合いのような構図が発生することがあります。となると、結局余っているのがレムデシビル(ベクルリー)だけということもあります(これまで、コロナ病棟でレムデシビルは枯渇したことがありません)。

 軽症例に対して、レムデシビルの3日間投与のエビデンスが構築され、なおかつ厚生労働省もこうした使用を認めてくれましたので、当院でも入院軽症例によくレムデシビルが使用されています。

 ニルマトレルビル・リトナビル(パキロビッドパック)は、納入部分の問題なのか、当院では2月24日時点で使用歴がありません。

 米国立衛生研究所(NIH)ガイドライン1)では、ニルマトレルビル・リトナビル、ソトロビマブ、レムデシビル、モルヌピラビルのどれか1剤を使用することが推奨されています。諸外国ではあまりモルヌピラビルは使用されていない感じですね。

著者プロフィール

倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、インフェクションコントロールドクター。

連載の紹介

倉原優の「こちら呼吸器病棟」
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する医師。日々の診療や、患者さん・他の医療スタッフとのやりとりを通して倉原氏が感じたことを、呼吸器領域ならではのtipsを交えて語ります。呼吸器診療の息遣いが垣間見えるブログです。

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