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気管支拡張症に吸入薬を安易に処方しないで!

2021/10/08
倉原優(近畿中央呼吸器センター)

 国際的に、気管支拡張症に対する吸入ステロイド(ICS)の処方が問題視されつつあります。気管支拡張症の患者さんに肺機能検査を行うと、閉塞性換気障害になっていることが多いのは事実ですが、これは慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息とは違う病態です。

 中には、喫煙歴があったりアレルギー素因があったりして、気管支拡張症にCOPDや喘息などの閉塞性肺疾患を合併しているケースもあるかもしれません。ただ、臨床的に気管支拡張症に閉塞性肺疾患が合併している頻度は高くありません。そのため、国際的なガイドラインでもICSの使用は推奨されていません1)

著者プロフィール

倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、インフェクションコントロールドクター。

連載の紹介

倉原優の「こちら呼吸器病棟」
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する医師。日々の診療や、患者さん・他の医療スタッフとのやりとりを通して倉原氏が感じたことを、呼吸器領域ならではのtipsを交えて語ります。呼吸器診療の息遣いが垣間見えるブログです。

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