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コロナ第4波、検査値と画像に見られる異変

2021/05/10
倉原優(近畿中央呼吸器センター)

 20世紀前半に大流行した「スペインかぜ」では、1億人近い死者のうち、基礎疾患のない若年者の死亡数が際立って多かったことから、サイトカインストームを来した症例が多かったと考えられています(調べる術はないですが)1)。病原微生物から体を守るはずの免疫系が、体内で暴走して自らを攻撃するということです。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と同様にコロナウイルス感染症であるSARSでも、サイトカインストームを起こした症例があったと報告されています2)

 大阪府のコロナ第4波では、特に4月以降、医師の間で「いくら何でもCRP高くね?」という意見が増えてきました。その患者の電子カルテを一人ひとり見ていくと、確かに2ケタmg/dLになっている症例が目立ちます。ひどいものでは、40mg/dL近くあります。「血培陽性の肺炎球菌性肺炎か!」というくらい高いのです。

 第3波までも、確かに重症になると採血データが荒れ狂う症例がチラホラありました。大阪府のコロナ第4波では、血球貪食症候群(HPS/HLH [hemophagocytic syndrome/hemophagocytic lymphohistiocytosis])ではないのか、というくらいの高フェリチン血症、高CRP血症、高LDH血症、汎血球減少を来す頻度が高いように思います。

著者プロフィール

倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。08年から始めた自身のブログ「呼吸器内科医」をベースにした書籍『「寄り道」呼吸器診療-呼吸器科医が悩む疑問とエビデンス-』を、2013年に刊行した。

連載の紹介

倉原優の「こちら呼吸器病棟」
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する医師。日々の診療や、患者さん・他の医療スタッフとのやりとりを通して倉原氏が感じたことを、呼吸器領域ならではのtipsを交えて語ります。呼吸器診療の息遣いが垣間見えるブログです。

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