
呼吸器内科に通院している患者さんから、「咳をしているとコロナだと思われるので、冷たい視線を感じる」という悩みを訴えられることが多くなりました。当院は、他院で難治性と判断されたり、対応できなかったりするような呼吸器疾患の患者さんが通院する呼吸器センターですが、それでも従来は、咳で困って受診される人は月に10人余りという状態でした。
しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行後は、初診の主訴に「咳」が記載されている患者さんの数は2倍以上に増えました(図1)。別に気合を入れて外来営業したわけでもないので、咳が心配で受診した人が多くなったということでしょう。

図1 咳嗽で来院した当院の初診患者数