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新たな聴診所見:疑問形ラ音

2014/05/23

 気管支喘息の患者さんには聴診器をあてることが多いのですが、特に発作を繰り返す若い患者さんでは、聴診で連続性ラ音の“質”を聴くことがあります。これはどういうことかといいますと、人によってはその時の体調によってウィーズ(wheezes)の音の高さや音色が異なることがあるのです。

 私が外来で診ている20代の男性は、調子が悪いときには少し高めのwheezesが呼気終末に聴診され、発作が起こる直前はそれよりも低めのwheezesが呼気終末よりも前に聴取されます。とても短い音なのでスクウォーク(squawk)、スクウィーク(squeak)なんて呼び名もあります。超対称性粒子の一種のスクォーク(squark)とは違いますので、物理学に精通している方はご注意を。

 私は強制呼気でwheezesを検出する方法をよくやるのですが、音の高さや音色によって調子が分かる患者さんもいます。

 その20代の男性患者さんが来院したとき、たまたま横にいた研修医に「強制呼気時に短いwheezesが聴こえるから、聴診させてもらいなさい」と言いました。研修医は聴診器を持って患者さんの聴診を始めました。

著者プロフィール

倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。08年から始めた自身のブログ「呼吸器内科医」をベースにした書籍『「寄り道」呼吸器診療-呼吸器科医が悩む疑問とエビデンス-』を、2013年に刊行した。

連載の紹介

倉原優の「こちら呼吸器病棟」
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する若手医師。日々の診療や、患者さん・他の医療スタッフとのやりとりを通して倉原氏が感じたことを、呼吸器領域ならではのtipsを交えて語ります。呼吸器診療の息遣いが垣間見えるブログです。

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