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大活躍のお父さん、クレアチンキナーゼ5000!

2014/05/09

 肺結核になった40代の男性がいました。幸いにも喀痰の抗酸菌塗抹は陰性であったため、結核病棟に入院する必要はなく、外来で結核の治療を開始することにしました。

 抗結核薬を処方した場合、およそ1~2週間後に副作用の観察をするため外来に来てもらいます。特に、肝機能障害は血液検査をしなければ分かりませんので、初期の頃は1カ月に2回くらい外来受診をしてもらうことが一般的です。その男性にも10日後の外来を予約してもらいました。

 ―――10日後、外来にやってきたその男性。血液検査と胸部レントゲン写真を見てから診察室に患者さんを呼び入れるのですが、思わず血液検査の結果を2度見してしまいました。

 ク、クレアチンキナーゼ(CK)が5000 U/L !?

 よく見ると、AST、ALT、LDHも軽度上昇している。抗結核薬による薬剤性肝障害の可能性も考えましたが、もしかすると横紋筋融解症では……。まさか心筋梗塞なんてことはないと思うけれど……。私は、慌てて患者さんを呼び入れました。

著者プロフィール

倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。08年から始めた自身のブログ「呼吸器内科医」をベースにした書籍『「寄り道」呼吸器診療-呼吸器科医が悩む疑問とエビデンス-』を、2013年に刊行した。

連載の紹介

倉原優の「こちら呼吸器病棟」
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する若手医師。日々の診療や、患者さん・他の医療スタッフとのやりとりを通して倉原氏が感じたことを、呼吸器領域ならではのtipsを交えて語ります。呼吸器診療の息遣いが垣間見えるブログです。

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