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日本人における抗血小板薬併用療法に伴う出血リスクの上昇

2008/06/26

 アスピリンをはじめとする抗血小板薬の2剤併用療法に関する試験としては、2006年に発表されたCHARISMA(カリスマ)[1]が知られています。CHARISMAは、心血管疾患の既往、あるいはアテローム血栓症のハイリスク者を対象に、アスピリンとクロピドグレルの併用とアスピリン単独とを比較したランダム化比較試験(RCT)でしたが、併用群の有効性はアスピリン単独群を上回らず、重症の出血は併用群に多い傾向(RR1.25、p=0.09)が見られました。今回、6月号のStroke誌に、国立循環器病センター脳血管内科の豊田一則氏らのグループが、日本人における抗血栓療法に伴う出血について検討した論文が掲載されましたので、読んでみました。

Toyoda K, Yasaka M, Iwade K, Nagata K, Koretsune Y, Sakamoto T, et al. Dual antithrombotic therapy increases severe bleeding events in patients with stroke and cardiovascular disease: a prospective, multicenter, observational study. Stroke 2008; 39: 1740-5. (2008年6月号)

著者プロフィール

北澤京子(日経メディカル編集委員)●きたざわ きょうこ。1994年日経BP入社。専門分野は、医師患者関係、EBMなど。2006年9月から1年間、英国ロンドン大学公衆衛生学・熱帯医学大学院に留学。

連載の紹介

北澤京子の「医学論文を斬る」
「専門用語や統計が頻出する英語の医学論文を手早く正確に読む際には、押さえるべきポイントがある」と語る筆者が、注目論文を批判的に吟味し、独自の視点で解説します。

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