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患者の9割は、看護師の業務範囲の拡大に賛成

2010/01/12
米田勝一

 「看護師ができる医療行為を拡大すべき?」に対する、たくさんの投票とコメントありがとうございました。

 今回のテーマについても前回(「診療報酬は引き上げるべき?」)と同様に、日経メディカル オンライン(NMO)と日経ビジネスオンライン(NBO)の投票結果に大きな差が出ました。「看護師ができる医療行為を拡大すべき?」との問いかけに対して、NMO(医師)では「Yes」が36%で「No」が64%。約3分の2の回答が「No」です。一方、NBO(患者)では、「Yes」が圧倒的多数で92%となっています。

 コメント欄を見る限り、投票結果が好対照となった大きな理由の1つは、看護師に対する医師の不信感にあるように思えます。「看護師の質のバラツキが大きすぎる」「結局、(ナースプラクティショナーのような)新職種の尻ぬぐいを医師がしなければならないのかと思うと、げんなりしてしまう」「悪貨は良貨を駆逐する」「看護師の権限拡大のみが目的」「現行の法律下でもできる点滴等の業務を嫌がるのに、業務範囲の拡大を望んでいる看護師がどれほどいるのか?」といった声がその代表例といえます。

 このほか反対意見としては、「医療の質に大きな影響を与える問題が、医療費削減や医師の負担軽減、医師不足の解消を目的に議論されるのはおかしい」「看護師の業務範囲の拡大により、責任の所在が不明確になってしまうのではないか?」「看護師不足が一層深刻化する可能性がある」といった指摘が目立ちました。

課題は医療の質の担保
 一方、看護師の業務拡大に賛成する理由は、NMOもNBOもさして変わりません。「医師の業務負担の軽減に貢献する」「医療費の抑制に役立つ」「看護師でも高い能力とやる気を持ち研鑽を続ける人の中には、初期研修医ややる気のない医師よりも確かな見立てをする人もいる」といった声がNMO、NBOの双方から聞かれたほか、実際に米国でナースプラクティショナー(NP)と働いた方からの、NPに対する賞賛のコメントも寄せられました。

著者プロフィール

木村憲洋(高崎健康福祉大学健康福祉学部医療福祉情報学科准教授)●きむら のりひろ氏。武蔵工業大学工学部機械工学科卒。国立医療・病院管理研究所病院管理専攻科・研究科修了。神尾記念病院などを経て現職。

連載の紹介

木村憲洋の「どうする?日本の医療」
日本の医療が抱える問題の解決策について、一般の方々と議論してみませんか?このブログは、医療を受ける立場の読者が多い「日経ビジネスオンライン(NBO)」でも公開しています。

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