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看護師ができる医療行為を拡大すべき?

2009/12/08

 医師の業務負担削減の手段として、チーム医療の推進や、医師とコメディカル(看護師など、医師の指示の下で働く医療従事者)の役割分担が注目されています。

 2008年度の診療報酬改定では、医師の事務作業軽減を目的に「医師事務作業補助体制加算」が新設されました。これは、医師の事務作業を補助する事務職員を配置した場合に算定できる診療報酬で、一定以上の救急患者の受け入れ実績(緊急入院患者数が年間200人以上)などが条件となります。

 上記は事務職員との役割分担ですが、医師とコメディカルとの役割分担の議論において最大の焦点となっているのは、看護師の業務拡大です。これが可能になれば、医師の業務負担軽減に大きく貢献すると考えられているからです。

 実際、自民党政権下で2009年3月に閣議決定された「規制改革推進のための3か年計画(再改定)」では、「処置・処方・投薬を行える看護師(いわゆるNurse Practitioner)の導入について、各医療機関等の要望や実態等を踏まえ、その必要性を含め検討する」とされました。また、09年6月に閣議決定された「経済財政改革の基本方針2009」でも、「医師と看護師等の間の役割分担の見直し(専門看護師の業務拡大等)について専門家会議で検討を行い、09年度中に具体策を取りまとめる」とされています。

 こうした動きを受け、厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」では今年8月から、チーム医療の促進と役割分担をテーマにした議論をスタートさせています。

静脈注射が“解禁”されたのもわずか7年前
 現状、看護師が行える医療行為は非常に限られています。これは、医師法において、医業は医師の独占業務とされているからです。看護師の業務は大きく分けると2つあり、1つは療養上の世話、もう1つが医師の指示の下で行う診療補助行為です(図)。

著者プロフィール

木村憲洋(高崎健康福祉大学健康福祉学部医療福祉情報学科准教授)●きむら のりひろ氏。武蔵工業大学工学部機械工学科卒。国立医療・病院管理研究所病院管理専攻科・研究科修了。神尾記念病院などを経て現職。

連載の紹介

木村憲洋の「どうする?日本の医療」
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