
「メディカルクラークの人件費を保険点数で賄えるのかが気になる」と語る和田紀子記者。
司会 診療報酬改定の議論の中で、後期高齢者医療制度と並んで注目を集めているのが、勤務医の負担軽減策だと思うのですが、いかがですか。
井上 勤務医の負担軽減策についての議論を傍聴していたのは和田さんだよね。具体的にどんな軽減策が挙がっていたの?
和田 大きな柱は3つでした。1つは、勤務医の事務的な作業を担う医療秘書の導入。これはメディカルクラークとも呼ばれています。それから、診療所の夜間診療への評価と、入院時医学管理加算の見直しです。
3つ目の入院時医学管理加算の見直しは、産科、小児科、精神科などを含んだ総合的な入院施設の評価をさらに高めようという狙いですね。
富田 メディカルクラークは、既に導入している病院もありますよね。
和田 中医協では、メディカルクラークがいてくれると、医師の業務が減って助かるという意見が出され、委員はみな賛成という感じでした。ただ、どんな資格の人がメディカルクラークになるのか、その所属は院内の医事課になるのかといった運用上の課題が指摘されていましたね。