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療養病床での肝炎治療薬は包括外に
与党プロジェクトチームの声明を受け、全会一致で実現へ

2007/12/13

 12月12日の中央社会保険医療協議会中医協)の診療報酬基本問題小委員会では、肝炎対策について議論が行われた。

 現在、療養病棟など薬剤費が入院料に包括されている医療機関では、肝炎患者にインターフェロン治療を行った場合、施設側の薬剤費負担が膨大になる。厚労省の試算では、成人(体重65kg)C型慢性肝炎に、ペグインターフェロン(180μg)を週1回、リバビリン(200mg)を1日4錠を用いた場合、1カ月にかかる薬剤費は約22万円に上るという。

 そこで、同日の中医協では、事務局から「インターフェロン治療を必要とするB型・C型の肝炎患者については、インターフェロン等に係る薬剤費を入院料の包括外で算定する」という案が提示された。

 この提案に対し、病院の医師委員は「資料に書かれている『療養病棟等』には、具体的にはどんな施設が含まれるのか」と質問。厚労省は、「介護老人保健施設も含めることを考えている」と回答し、さらに「そのほか、いわゆる特定入院料などで包括されている施設も入れるつもりだ」と付け加えた。そうした厚労省からの回答内容も含めて、その後、委員からは反対意見は出ず、全委員が納得したの形で早々に決着した。

 肝炎治療に関しては、薬害肝炎の集団訴訟などを受け、与党のプロジェクトチームが11月7日に「新しい肝炎総合対策について」という声明を発表している。その中では「今後、おおむね7年間で、インターフェロン治療を必要とする肝炎患者すべてが治療を受けられる機会を確保する」と宣言されており、具体的な方策としては、患者の自己負担の軽減などが挙がっている。今回の中医協での提案も、これを受けてのものだ。病院側の負担を軽減することで、医療者側も治療を積極的に勧められるようになり、療養病床に入院している肝炎患者の治療が進むことは間違いないだろう。(富田 文=「診療報酬改定2008」特別取材班)
 

連載の紹介

どうなる?!診療報酬改定2008
後期高齢者医療の診療報酬はどうなるのか?産科や小児科や救急の評価は高まるのか?勤務医の負担軽減策は示されるのか?——注目を集める2008年度診療報酬改定に向けて、今秋から本格化する中医協の審議の模様を、独自取材によりリアルタイムでお届けします。
日経BP「診療報酬改定2008」特別取材班日経BP医療局の専門記者たちが総力を挙げて取材、情報分析します。

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