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パラリンピックと障害者の当事者自治

2021/09/30

 できることならコロナ禍の影響がないときに開催してほしかった、と思いながらも、無観客のパラリンピックをテレビで見た。選手たちの懸命さに胸を打たれる。

 パラリンピックの起源は、1948年、第二次世界大戦で脊髄を損傷し、車椅子に乗る兵士たちのリハビリテーションのために英国のストーク・マンデビル病院で開かれた競技会だ。「手術よりスポーツを」という理念が掲げられたという。

 それから七十数年が経過し、脊損だけでなく、四肢の切断・機能障害、脳性麻痺、視覚・知的障害などを有する人の世界的な大会へと大きく様変わりをした。現在のスローガンは、こうだ。
 
 「失われたものを数えるな。残っているものを最大限に生かせ」

 障害を乗り越えて生きる原理が伝わってくる。

著者プロフィール

色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院 地域医療部 地域ケア科医長)●いろひら てつろう氏。東大理科1類を中退し世界を放浪後、京大医学部入学。1998年から2008年まで南相木村国保直営診療所長。08年から現職。

連載の紹介

色平哲郎の「医のふるさと」
今の医療はどこかおかしい。そもそも医療とは何か? 医者とは何? 世界を放浪後、故若月俊一氏に憧れ佐久総合病院の門を叩き、地域医療を実践する異色の医者が、信州の奥山から「医の原点」を問いかけます。

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