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ミャンマーの「希望の星」、ササ医師の訴え

2021/06/30

 ミャンマーでは、2月にクーデターを起こした国軍の暴政が止まらない。少なくとも子ども72人を含む民間人約900人が軍によって殺害されたという(下記の基調講演による)。以前の連載でも書かせていただいたが、私はかつてミャンマーへの医療支援に関わったことがあり、現在の状況を大変憂慮している。

 国家顧問のアウン・サン・スー・チー氏、ウィン・ミン大統領を含む多数の民間人が軍に拘束されたままだ。報道機関、ジャーナリストへの弾圧も続いている。

 そうした中、医師でミャンマーの「希望の星」、スー・チー氏の後継者といわれるドクター・ササの「基調講演」をオンラインで聞く機会があった。現在、ササ氏は、スー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)の議員たちが国軍のクーデター後に立ち上げた「国民統一政府」(NUG)の国際協力大臣兼広報官に任命され、少数民族勢力や国連機関などとの交渉役として前面に出ている。

 その講演内容を紹介する前に、ミャンマーとつながりのある日本人などが運営する「みんがらネットワーク」のホームページに掲載された「ドクター・ササの歴史―ミャンマー地方在住の友人から―」などを基に、ササ氏の来歴に触れておきたい。

著者プロフィール

色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院 地域医療部 地域ケア科医長)●いろひら てつろう氏。東大理科1類を中退し世界を放浪後、京大医学部入学。1998年から2008年まで南相木村国保直営診療所長。08年から現職。

連載の紹介

色平哲郎の「医のふるさと」
今の医療はどこかおかしい。そもそも医療とは何か? 医者とは何? 世界を放浪後、故若月俊一氏に憧れ佐久総合病院の門を叩き、地域医療を実践する異色の医者が、信州の奥山から「医の原点」を問いかけます。

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