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ハンセン病患者の隔離を生み出したもの

2019/10/31
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 先日、ハンセン病の元患者の家族に対して国に賠償を命じた熊本地裁の判決を受け、家族への補償法案を検討していた超党派の議員懇談会が開かれ、補償額を判決よりも増額した法案の骨子がまとまった。11月にも法案は議員立法として提出されるという。家族訴訟でも原告の多くが匿名だ。元患者の家族でさえ名前を隠さなければ生きられない……。長きにわたったハンセン病隔離政策を思うと、それを堅持し続けた日本政府と医療界への憤りを感じるとともに、同じ医師として慙愧の念にたえない。
 私にハンセン病への凄まじい差別と排除の実態を教えてくれたのは、回復者で作家の伊波(いは)敏男さんだった。

著者プロフィール

色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院 地域医療部 地域ケア科医長)●いろひら てつろう氏。東大理科1類を中退し世界を放浪後、京大医学部入学。1998年から2008年まで南相木村国保直営診療所長。08年から現職。

連載の紹介

色平哲郎の「医のふるさと」
今の医療はどこかおかしい。そもそも医療とは何か? 医者とは何? 世界を放浪後、故若月俊一氏に憧れ佐久総合病院の門を叩き、地域医療を実践する異色の医者が、信州の奥山から「医の原点」を問いかけます。

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