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総合診療専門医とヒューマニズム

2019/03/29
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 新専門医制度がスタートして、もうすぐ1年が経つ。制度改定の目玉の一つで、19番目の基本領域に位置づけられた「総合診療専門医」の滑り出しはどうだろうか。過去に例のない新領域なのだから、じっくり育てていかなければならないのは承知しているが、初年度に登録した専攻医が約180人というのは寂しい気がする。4月からの新年度の応募者数(一次)も158人という数字だ。
 高齢化の進展で、複数の慢性疾患の医学的管理を必要とする高齢患者は急増していて、「特定の臓器や疾患の専門家」だけでは対応しきれない。患者を総合的に診られる医師は渇望されている。医療と介護の垣根を取り払った「地域包括ケア」の構築に際しても、多様な疾患や健康問題への対処のみならず、多職種の連携、予防医学的なアプローチを含む領域横断的な総合力が求められている。総合診療へのニーズは高まる一方だ。

著者プロフィール

色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院 地域医療部 地域ケア科医長)●いろひら てつろう氏。東大理科1類を中退し世界を放浪後、京大医学部入学。1998年から2008年まで南相木村国保直営診療所長。08年から現職。

連載の紹介

色平哲郎の「医のふるさと」
今の医療はどこかおかしい。そもそも医療とは何か? 医者とは何? 世界を放浪後、故若月俊一氏に憧れ佐久総合病院の門を叩き、地域医療を実践する異色の医者が、信州の奥山から「医の原点」を問いかけます。

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