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福島の経験を風化させることは、未来を閉ざすことにつながる

2012/04/24

 私たちは日々、医療機関に電力が供給されるのは
 「当り前のこと」として、診療をしている。
 佐久総合病院では、緊急用の自家発電設備を確保しており、
 停電しても、すぐに電力停止には至らない。
 施設と電力が確保されていれば、診療は継続できる。

 ところが、福島第一原発事故はこの常識を吹き飛ばした。
 施設が無事で電力が一定程度確保されていても、
 放射能汚染の避難指示による「脱出行」で、
 多くの高齢者や患者に生命の危機がもたらされた。
 『放射能を背負って 南相馬市長・桜井勝延と市民の選択』
 (山岡淳一郎著・朝日新聞出版)は、こう記している。

著者プロフィール

色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院 地域医療部 地域ケア科医長)●いろひら てつろう氏。東大理科1類を中退し世界を放浪後、京大医学部入学。1998年から2008年まで南相木村国保直営診療所長。08年から現職。

連載の紹介

色平哲郎の「医のふるさと」
今の医療はどこかおかしい。そもそも医療とは何か? 医者とは何? 世界を放浪後、故若月俊一氏に憧れ佐久総合病院の門を叩き、地域医療を実践する異色の医者が、信州の奥山から「医の原点」を問いかけます。

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