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製薬企業と医師との付き合い方はどう変わる?

2018/08/16
井上 雅博

 先日、製薬関連の業界紙で相次ぎ、「製薬企業が弁当を提供して行う薬の説明会の見直しに入った」という報道がありました。MRさんがお弁当を提供しながら情報提供を行うことを取りやめるかのように受け取ったようで、SNSでは、一部の先生からは、「こんなこと許さない」「MRの訪問をもう受けないようにする」といった感情的な反応もありました。

 実は、今回の弁当についての話は、まだ最終決定ではなく、議論中の内容にすぎないと考えていいようです。今回の情報は、国際的な製薬企業の団体である国際製薬団体連合会IFPMA)が、2019年の1月に、コード・オブ・プラクティス(行動指針)を改定し、医療関係者にポストイットやカレンダー、スケジュール帳など「職場で使用するような販売物品などの提供」を世界的に禁止することになったことを受けたものです。これまで習慣的に配布されていたカレンダーや香典ですが、これらは医療関係者への“ギフト”と見なされ、世界的に提供が禁止されることになります。

 製薬企業によっては毎年、カレンダーやボールペンといったものを折に触れて配布してきました。これらの小額なノベルティーは許容されてきましたが、処方を誘引するほど高額でなくても、そういった不正ととられかねない物品を提供すべきではないというのは、時代の要請でもあり、仕方ないと思います。ただ、弁当の提供もノベルティーと同じ扱いになるのかどうかは、まだ結論が出ていないようです。

著者プロフィール

井上雅博〇いのうえまさひろ氏。1993年島根医科大学卒。名古屋大学循環器内科に入局、外資系製薬企業、脳神経センター 大田記念病院(広島県福山市)を経て製薬企業に移籍。東京医科歯科大学大学院医療政策情報学分野大学院研究生としてDPCデータの研究に携わっている。

連載の紹介

ニュースウォッチャー井上雅博の「世相を斬る」
日々、新聞やネットで医療に関するニュースをもとに、skyteamの名前でアルファブロガーとして活動してきた井上氏が、ニュースをもとに考察していきます。

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