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ため息しか出ない「HER-SYS」の入力作業

2022/05/19

 オミクロン株の新型コロナウイルス感染症COVID-19)が流行する第6波では、当院でもPCR検査で陽性となる人が増加した。陽性者については自治体への報告が必要で、厚生労働省は感染拡大に伴って2020年5月末に、感染状況の情報共有や正確な把握、保健所等の業務負担の軽減などを目的に新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)の運用を開始した。

 ところが、当院では、このHER-SYS関連の作業にてこずっている。まず、IDとパスワードが分からなくなりかけた。これはHER-SYS自体の問題ではないが、感染拡大以降、ワクチン接種円滑化システム(V-SYS)やワクチン接種記録システム(VRS)なども立ち上がり、IDやパスワードもたくさんできて混乱を来した。昨夏の第5波が落ち着いてからしばらくHER-SYSにログインしていなかったことも一因で、きちんと管理すればよい話だが、当院はアナログ(いまだ紙カルテ)なので、どれほど混乱したかお分かりいただけると思う。

 何とかログインしても、今度は情報入力に右往左往。当院の紙カルテでは患者さんの生年月日を和暦で表記しているが、HER-SYSでは西暦での入力で、いちいち年齢早見表を確認しなければいけない。患者住所の郵便番号の入力も求められるので、ネットなどで検索する手間も生じている。もしかして、自動的に変換して入力できる機能があるのだろうか。

 さらに、患者さんに詳しい内容を改めて聞き取る作業もある。PCR検査の陽性者が出た場合、当院では院長が患者さんに結果を知らせるが、その際にHER-SYSの入力項目である「感染経路として考えられること」「重症化のリスク」などを確認していると相応の時間がかかる。その過程で不安になった患者さんから、生活上の問題や対処方法を尋ねられることもある。

連載の紹介

はりきり院長夫人の“七転び八起き”
開業24年目の無床診療所で、院長である夫を支える。持ち前のバイタリティーと患者目線のきめ細かな気配りで、医院の活性化に日々努めている。(このブログは、医療と介護の経営情報誌「日経ヘルスケア」で連載されている同名の人気コラムの転載です)

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