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ATMが苦手な院長、給与振込を完遂できるか?

2020/06/03

 当院は「地域密着型」の診療所で、事務長の私が夫である院長の診療所運営を手伝っている。私は、スタッフの給与の振り込み手続きから勤務表の作成、卸など取引業者さんへの支払い、患者さんからのクレーム対応まで、経理や人事などの多くの作業を担う。

 診療報酬の振り込みがあれば、給与の支払いなどのため、当院の銀行口座からスタッフらの口座へお金を移す──といった作業も私の担当。必然的に、通帳や印鑑は私が管理する。企業の経理担当者が売り上げを使い込んだニュースを目にすると、「1人で担当していたためチェック機能が働かなかった」といった原因がよく指摘されるが、当院はまさに同じ状態。ただ当院の場合、税理士が通帳や小口現金出納を常にチェックしているので、まず使い込めない状況にあるのは幸いだと思っている。

 問題は、給与などの振り込み時の対応だ。私が医院を留守にして振り込み作業が滞れば、スタッフや業者さんに多大な迷惑がかかる。留守にできるのは、「給与の振り込みや各業者への支払いの時期に重ならない期間」しかない。

 旅行やちょっとした外出などの際はあらかじめ計画を立てることになるので、留守にできない時期を避ければ大きな影響はないが、突発的な用事ができたときは本当に困る事態に陥る。これまで、院長のけがや親の葬儀などで急に臨時休診したことはあるが、幸い「留守にできる期間」に当たって大きな支障はなかった。だが、新型コロナウイルス感染症が流行る前のある時、急用が生じてまさに危機的な状況に直面し、真っ青になった。この時に、どうしても頼らなければいけないのが夫の院長である。

連載の紹介

はりきり院長夫人の“七転び八起き”
開業21年目の無床診療所で、院長である夫を支える。持ち前のバイタリティーと患者目線のきめ細かな気配りで、医院の活性化に日々努めている。(このブログは、医療と介護の経営情報誌「日経ヘルスケア」で連載されている同名の人気コラムの転載です)

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