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診療報酬3%削減なんて冗談じゃない

2009/12/16

 「コンクリートから人へ」のスローガンに期待して、民主党に一票を投じた医療関係者は少なくなかったはずです。しかし、2009年11月19日、野田佳彦財務副大臣が、2010年度予算編成において医療費の伸びを抑えるため、薬価の引き下げで診療報酬全体を3%程度削減する改定を厚労省に要求したとの報道に接し、その期待は大きな失望に変わろうとしています。

 いくら診療報酬本体ではなく薬価の引き下げとはいっても、長年にわたって理不尽に医療費を抑制され続け、今や乾いたぼろ雑巾状態とさえ言える医療現場からみれば、今こそ医療費全体を大幅に増やさなければ、取り返しがつかないことになるという危機感は、ほぼ共通認識でしょう。

 しかし、「医療崩壊を食い止める」と国民に約束した民主党が政権を取ったにもかかわらず、財務副大臣が診療報酬3%削減を主張するという今回の事態は、11月18日の本ブログ『医療崩壊の真犯人』(こちら)でご紹介した、元財務官僚の村上正泰氏が主張するところの「財務省の財政規律最優先の数字合わせ」が、新政権になっても健在であることを如実に示しています。

 この報道の後、11月28日に島根県松江市で開催された平成21年度全国医師会勤務医部会連絡協議会に、私は日本医師会勤務医委員会の委員として参加しました。その2日後には、先日発足した「適正な医療費を考える民主党議員連盟」の第2回会合に、講師として招かれることが決まっていました。

著者プロフィール

本田宏(済生会栗橋病院院長補佐)●ほんだ ひろし氏。1979年弘前大卒後、同大学第1外科。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、89年済生会栗橋病院(埼玉県)外科部長、01年同院副院長。11年7月より現職。

連載の紹介

本田宏の「勤務医よ、闘え!」
深刻化する医師不足、疲弊する勤務医、増大する医療ニーズ—。医療の現場をよく知らない人々が医療政策を決めていいのか?医療再建のため、最前線の勤務医自らが考え、声を上げていく上での情報共有の場を作ります。

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